北海道でガレージの上の部屋が寒くならないための対策とは?

北海道の家、ガレージの上の部屋は寒いって本当?

ガレージの上が寒い理由

ガレージは他の部屋と違い、基本的に断熱・気密施工されていないため、環境としては屋外と変わりません。そのためガレージの上に部屋があると、冬場はガレージ内の冷気で下から冷やされて室温が下がってしまいます。

これはマンションやアパートで、下の階が駐車場やエントランスなど住戸ではない場合に部屋が寒くなるのと同じ現象。

断熱材を入れる・床暖房を入れるといった対策である程度は床の冷えを抑えられますが、その分、工事費用や暖房費用がかかってしまいます。

本当に寒い?北海道民のリアルな口コミ

実際にガレージの上に住んだことのある北海道民の口コミを紹介します。

– 「築年数が新しく断熱対策もしっかりしていれば良いが、そうでなければ冬は寒く、夏は暑い過酷な環境。」
– 「下が車庫で角部屋だと冬はかなり寒いです。暖房を付けても暖かい空気は上にあがるので足元は寒いまま。」
– 「カーペット敷いたとしてもかなり寒い。寒い地域に住むならおすすめしない設計。」
– 「寒くて水道が凍結するので、寝る前と出勤前の1日2回、水道の水抜きが必要。」

ガレージ上の部屋は寒いという口コミが多いですが、対策をしっかりすることで、寒さを防ぐことは可能です。

北海道でもガレージ上の部屋が寒くならない対策法

断熱性能を上げる

断熱性能が優れていると冷暖房効率が高まり、光熱費の節約にもつながります。

断熱材の施工方法には「外断熱」と「内断熱」の2種類があります。

外断熱

外断熱は柱の外側に断熱材を設置して、建物全体を断熱材ですっぽり包み込む工法です。

外断熱は非常に気密性が高く、外気をシャットアウトして室内の温度を一定に保ち、気温差による結露も防ぎます。

ただし外断熱は外壁が厚くなるというデメリットもあり、狭小地など十分な敷地面積がない場所では施工できない可能性があります。

内断熱

内断熱は「柱と柱の間」に断熱材を設置する工法です。

外断熱に比べ施工難易度が低く、費用が安く済むのという特徴も。ただし、外断熱のように建物全体を包み込むわけではなく柱部分で断熱材が途切れるため、外断熱に比べると気密性は低めです。

窓を吟味する

窓は住宅の中でもっとも熱の出入りが大きいため、断熱性の高い窓にすることで大きな効果が期待できます。

断熱性の高い窓には以下のような種類があります。

複層ガラス

複層ガラスは2枚以上のガラスによって間に空気を閉じ込め、断熱効果を高める構造の窓ガラスのこと。

間の層には空気の代わりにアルゴンガスなどより断熱効果の高いガスを封入しているタイプもあります。

二重窓

二重窓は、既存の窓の内側に新たにサッシごと取り付けるタイプの窓です。

「二重サッシ」「内窓」とも言われ、二重にすることで間に空気の層が生まれ、断熱効果や省エネ効果がアップ。外気の影響を少なくするため、結露を防ぐ効果も期待できます。

Low-E複層ガラス

Low-E複層ガラスは複層ガラスの一種ですが、ガラス表面に特殊なコーティングを施すことで太陽の放射熱を低減し、より高い断熱性能を発揮します。

樹脂サッシ

窓サッシはアルミ製が一般的ですが、より熱伝導率が低い樹脂のサッシにすることで断熱効果アップが期待できます。

樹脂はアルミと比べ熱伝導率が1/1000と圧倒的に低く、高い断熱性に加え、気密性や防音性にも優れています。

オール電化にする

オール電化は、給湯や調理、暖房などのすべてを電気でまかなう仕組み。

ガスと電気を併用している人はそれぞれの基本料金を支払っていますが、オール電化にすることで電気に一本化でき、ガスの基本料金分を節約できます。 オール電化住宅向けの電力プランは深夜の料金が割安な分、昼間の電気料金が高く設定されていることが多いため、昼間も電気の使用量が多いという人は注意が必要です。

インナーガレージをやめる

インナーガレージをやめて、カーポートなどに車を停めるという方法もあります。

家の敷地内に車を停めるには以下のような方法があります。

カーポート

カーポートは柱と屋根がある駐車場。雨や雪、鳥のフンなどから車を守ります。

比較的安価で設置できますが、壁などはないため車全体は保護できません。

独立ガレージ

住宅とは別に、敷地内に独立したガレージを設ける方法。壁やシャッターなどでしっかり囲われているので、雨や雪から車を守ってくれて防犯性も高めです。

独立ガレージの設置は、既製品のガレージから選んで設置する方法と一から建設する方法があります。カーポートより設置費用が高くなる他、北海道では冬の雪下ろしが大変というデメリットもあります。

屋根なし駐車場

屋根なしで敷地内に駐車する方法です。一番費用が安く済みますが、雨や雪、鳥のフンからは無防備で、冬場は雪かきも大変というデメリットがあります。

ガレージ上以外も!北海道の家をまるごと暖かくする工夫

家の構造を工夫する

北海道の家によく見られる玄関フード(風除室)は、家の中に冷気が入り込むのを防ぎます。

玄関の床の凍結も防ぐため、転倒防止にも役立ちます。

北海道の窓は二重窓や複層ガラスが主流ですが、3重構造の窓でより高い断熱性能であるトリプルガラスの窓も増加中。3枚のガラスに挟まれた層には空気やガスが封入されており、断熱・遮音・防犯性に優れた窓ガラスです。

ちなみに、北海道では雨戸は凍ってしまって開閉できなくなるため、冬場は使用できません。

断熱性・気密性を上げる

室内を暖かく保つには、冷たい外気の影響をブロックする「断熱性」と隙間をなくして外気の侵入を防ぐ「気密性」を上げるのが効果的です。

断熱材にはグラスウールや発泡ウレタンなど複数の種類があり、どの断熱材をどれだけの厚みで使用するかによって効果も変わってきます。

住宅の断熱性・気密性を高めるには、基礎全体を断熱材で施工する「基礎断熱工法」がおすすめ。

基礎を断熱材で覆うため気密性も確保しやすく、床下空間も室内空間と同じ環境にできるため床の冷えを防ぎ、床下にある水道管の凍結も防止できます。

セントラルヒーティングを導入する

セントラルヒーティングとは、ボイラーで発生させた温水や熱風を各部屋のパネルヒーターに送って家全体を24時間暖めるシステムのこと。

熱源はボイラー1つのため暖房効率が良く、北海道の新築戸建住宅の7~8割が導入しています。

火を使わないので安全性も高く、エアコンやストーブと違って空気が乾燥しにくいという特徴もあります。

デメリットは、導入する初期費用が高めなこと。住宅の断熱性能が低いと暖房費も高くなってしまう場合があります。

パッシブ換気を取り入れる

パッシブ換気は、自然の力を利用した換気システム。給気口から取り入れた新鮮な外気を床下暖房機で暖めて家中に送り込むことで、家全体を均一に暖めます。

暖かい空気が上に昇る性質を利用しており、家を巡った空気は最終的にハウスダストや有害物質と一緒に天井の煙突から排気されるという仕組み。

機械による24時間換気と違ってフィルターやダクトがないため基本的にメンテナンスは不要で、自然の力で24時間換気してくれます。

寒さ対策以外の北海道の家の工夫

平らな屋根

北海道の屋根は平らで、中央に向かって緩やかな勾配があり中央には溝が設けられている「スノーダクト式」と呼ばれる屋根が多め。

積もった雪が隣に落ちないよう、中央に向けて解けた雪が集まり、ダクトを通って排出される仕組みです。

ロードヒーティング

除雪の手間を大幅に助けてくれるロードヒーティングを導入している住宅もあります。

ただし北海道は積雪量が多く、大量に積もってしまうと溶かすのにかなりの時間がかかります。

また、ロードヒーティングをしている箇所としていない箇所で大きな段差ができてしまうことも。躓いたり車の底を擦ったりするリスクがあるため、段差部分を緩やかにするなどの人手による対策が必要です。

水道管の凍結対策

北海道の住宅では、水道管の凍結にも注意。

水道管が凍結すると「水が出ない」「凍結によって水道管が破裂して水浸し」などのおそれがあるため、長期間の外出時などは「水抜き」という作業が必要になります。

水抜きは以下のような手順で行います。

1. 水抜き栓(元栓)を締める
2. 蛇口を開けて残っている水を抜く
3. 水が抜けきったら蛇口を締める

キッチン、洗面台、お風呂などすべての蛇口で水抜きを行います。トイレはタンクの中の水がなくなるまでレバーを回して水を流しましょう。

何日も家を空ける場合は車のウォッシャー液などの「不凍液」を入れると便器の中の水が凍結し、便器が割れるのを防げます。

北海道で「ガレージの上も寒くない」家を建てるなら

札幌で注文住宅の施工棟数NO.1※の「豊栄建設」は、北海道の気候を知り尽くした注文住宅の施工会社。

高い技術で暖かく快適な住宅づくりを実現します。

豊栄建設が所有する道内最大級の住宅ショールーム「ハウジングラボサッポロ」は、家づくり研究のためのラボラトリー(研究所)。家の素材や設備などを実際に目で見て手で触ることができ、何度でも見比べられます。

家づくりのアイデアやヒントが詰まったショールームは見学無料で完全予約制です。

気になった方はお気軽にお問い合わせください。

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※豊栄建設株式会社とグループ企業であるロゴスホームの戸建住宅の実績(2021年1月~12月)/住宅データバンク調べ

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