注文住宅の間取り変更はいつまで?注意しておくべきタイミングとは?
いつまで?注文住宅の間取りが変更できる期限
ここまで進んだら難しい!間取りが変更できるタイミング
間取りの変更ができるのは、家づくりの流れにおける本契約後の「建築確認申請を行う前まで」が一般的です。
本契約とは詳細プランや金額を詰めてハウスメーカーや建築会社と結ぶ建築請負契約のことで、本契約後であっても建築確認申請前であれば変更はまだ可能ですが、メーカーによっては別途費用が発生するケースも。変更可能な回数が決められていることもあるためハウスメーカーに確認が必要です。 また、建築確認申請直前に間取りを変えてしまうと建築確認申請の書類を再度作り直さなければならないため、申請直前の変更は難しいでしょう。
建築確認申請を提出した後の間取り変更は、基本的にはできません。
建築確認申請とは、注文住宅の建物の大きさや仕様などが法律に違反していないかを確認してもらうためのもの。建築確認申請をせずに建物を建ててしまうと建築基準法違反になり、罰金や懲役の対象となります。是正命令に従わなかった場合には建物を撤去することにもなりかねません。建築確認申請をして問題がなければ受け取れる検査済証は住宅ローンの申請をする際にも必要な書類。つまり建築確認申請ができなければローンも組めなくなってしまうのです。
<建築確認申請の後は絶対に変更できない?>
基本的にはNGとはいえ、建築確認申請後は絶対に間取りを変更できないわけではありません。
ただし、一度建築確認申請をした後で間取りの変更をする場合、申請の再提出が必要となるため費用が発生します。建築スケジュールも変更になるため、各関連業者にも影響を与えてしまいます。
また、変更できる部分は限定され、外壁の色や配置、基礎や躯体(くたい)といった主要部分は変更できません。この段階で変更できるのはタオル掛けの取り付け位置やスイッチコンセントの微調整といったちょっとした部分であることを認識しておきましょう。
現場の進行度合いによっては、着工後に変更できるケースもあります。何がどのタイミングまで変更できるかはハウスメーカー次第なので、間取りを変更したいと思ったら早めに相談しましょう。
間取りを検討できる期間はどのくらい?家づくりの流れ
(1)情報収集と予算決め:1~3ヶ月
どんな家で暮らしたいかを家族で話し合い、イメージを固めてから情報収集をスタート。土地探しから始めるのなら、住みたいエリアや通勤・通学時間なども考慮して検討しましょう。
住宅ローンについては、当面の生活費をしっかり確保するため、毎月どのくらいの返済額なら無理がないのかを考えておきましょう。
(2)ハウスメーカー選びと土地探し:3ヶ月~1年
住む家のイメージが固まったら、ハウスメーカーを選ぶ段階に移ります。
ハウスメーカーを選ぶ際は、まず家づくりの知識をある程度学んだ上でカタログやホームページ・SNSの事例などを見て候補を絞り込んでいきましょう。
次にモデルハウスや住宅展示場で実際の家を見て、気になる点や自分たちの要望が叶いそうかなどを検討。理想の家づくりができそうか、受け答えが信頼できるかといった点も含めて数社に絞り込んでいきます。比較しやすくするために、間取りのプランや見積もりを出してもらいましょう。
土地を探している場合は、土地探しから施工まで対応できるハウスメーカーや工務店を検討してみてください。要望や設計にあった土地を選んでもらえる可能性が高まります。
(3)ハウスメーカーの決定と注文住宅のプランニング、住宅ローン仮審査の申し込み:2~3ヶ月
ハウスメーカーが決定したら、次はどんな家にするか詳細なプランを決めていく段階です。プランニングでは決めることが多く時間もかかりますから、そこまでこだわらないのであればセミオーダーや規格住宅などの注文住宅を選ぶのもよいでしょう。
家のプランが決まったら仮見積もりを出してもらい、その金額で住宅ローンの仮審査を受けます。
(4)ハウスメーカーと本契約、住宅ローン本審査の申し込み:1ヶ月
住宅ローンの仮審査の審査承認が下りたら、ハウスメーカーと注文住宅の本契約(工事請負契約)を締結。契約締結後は住宅ローンの本審査を受け、承認が下りたら金融機関と金銭消費貸借契約書を交わします。
(5)着工・竣工・引き渡し:3~6ヶ月
本契約が終わったらいよいよ着工となりますが、着工前には建築確認申請が必要です。
着工前の確認審査にかかる期間は最長で35日、一定規模以上の建物は適合性判定も必要となるため最長70日になります。その後の事務手続きなどによって期間が掛かることもありますが、一般的な建物であれば7日程度で通知が来るといわれています。 建築確認の審査は建築中の中間検査だけでなく完了後には完了検査も行われます。完了検査の後に検査済証が発行され、引き渡しという流れになります。
変更を繰り返さない!注文住宅の間取りのコツ
必要な部屋の数を考える
まずは家族構成に対して必要な間取りを考えましょう。例えば夫婦だけの2人家族では1LDK~2LDK、夫婦と子どもの3人家族は2LDK~3LDK、4人家族の場合は3LDK~4LDK、5人家族では3LDK~5LDKが目安です。
家族構成で間取りを決める場合、全員が個室を持つパターンと夫婦の寝室と子どもの人数分の部屋をつくるパターンがあります。どちらを採用するかは家族それぞれの生活リズムやライフスタイルを考慮すると決めやすいでしょう。
部屋数の増減にあたっては、以下のような点にも注意が必要です。
<子ども2人で1部屋を使う場合>
子ども2人の場合、幼少期は1部屋だけでも問題はありません。しかし、兄弟の年齢が近かったり性別が異なったりする際は、思春期以降に衝突してしまう可能性があることも想定しておきましょう。
<個人の居室以外に使う部屋がほしい場合>
個人の居室以外に使う部屋としては収納部屋・書斎・趣味の部屋・ゲストルームなどがありますが、将来親との同居を予定している場合も余裕のある部屋数が必要です。家族構成に合わせて必要な間取り・部屋数を考えましょう。
ゾーニングをして部屋の配置を決める
ゾーニングは大まかな間取りをイメージするときの作業のこと。リビングやキッチンなどの家族で使う部屋・それぞれの個室・洗面所や浴室などの水回り・通路といった用途ごとにざっくりと配置を決めます。
ゾーニングが終わったら、それをもとに部屋の間取りを細かく検討しましょう。
生活動線をイメージする
生活動線とは、家の中で生活している人が移動するときに通るルートのこと。生活動線には主に以下の4種類があります。
<家事動線>
家事動線は炊事・洗濯・掃除などを行う際の経路のことです。主婦(主夫)の家事のしやすさに影響するため、無駄のない動線にしたいもの。例えば炊事や洗濯の動線は、買い出しした食料を運びこんだり洗濯物を取り込んだりといった屋外からの使い勝手を想定して決めるようにしましょう。スムーズに家事が行えるよう、ぐるりと家を一周できるような回遊動線を採用した間取りもおすすめです。
<衛生動線>
衛生動線はトイレや洗面室・浴室など衛生面に関する経路で、家族の使い勝手とプライバシーの両立を意識することがポイント。特にトイレは音とにおいを考慮して、夜間でも利用しやすい場所に配置したいもの。家族の多い方は朝の身支度の際に混雑しやすいので、洗面室は広めにしておくとよいでしょう。
<通勤動線>
通勤動線は仕事や学校へ行く準備をする際の経路のこと。朝の忙しい時間でも準備がスムーズに行えるかどうかのポイントになります。家事動線と同様、自由に動ける回遊動線を採用すると、廊下で渋滞するなどの身支度中のストレスも減らせるでしょう。
<来客動線>
来客動線は来客が玄関から客間までを移動する経路のこと。来客動線は家事動線や衛生動線と重ならないようにするのがポイントです。特にプライベートな空間は来客動線から見えない工夫をしましょう。
動線をイメージできると、適切な収納スペースの位置や量・コンセントの位置や数も考えやすくなります。
将来の変化に対応できるか
注文住宅を建てる際は、将来の夫婦や子どものライフステージに合わせた変化に対応できるかも考えておきましょう。
例えば子どもが成長をしていくとそれぞれの個室が必要になったり、年齢を重ねると段差の少ない家が生活しやすかったりするでしょう。
写真や間取り図からイメージを具体化する
理想のインテリアの写真や間取り図からイメージを取り入れるのも、おすすめの間取りの決め方です。ハウスメーカーや工務店のホームページ・カタログ・SNSなどを見てみましょう。オープンハウスや住宅展示場に行ってみたり、間取りの自動作成アプリを活用したりするのもおすすめです。
間取り変更を最小限に抑える、プロとの注文住宅づくり
間取りの変更を起こさないためには、なるべく早い段階から細かくプロに相談をしてつくりあげていくことが大切です。
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