北海道の寒さ・結露対策には二重窓が効果的です
二重窓のメリットとデメリットとは
結露対策や断熱対策のために取り入れられている二重窓は、北海道の寒さ対策にも有効。
二重窓と言われるものの中には「複層ガラス」も含まれますが、一般的な二重窓とは構造が異なります。
「二重窓」は既存の窓の内側に新たに窓を取り付けたもので、「複層ガラス」は2層のガラス構造の間に中間層が設けられたタイプ。
一枚ガラスの窓の家でも、リフォームで二重窓に変更できます。
ここでは、二重窓のメリットとデメリットの他、気になる補助金制度についても見ていきましょう。
二重窓のメリット
二重窓には4つのメリットがあります。
冷暖房が効率的になる
二重窓はガラスが2枚あるため、窓の間に空気の層ができます。
空気の層が外からの熱の移動を防ぎ、断熱性を高めることが可能に。
夏場の冷房や冬場の暖房効率が上がり、電気代の節約にもつながります。
結露を防げる
結露とは、暖まった空気が冷え、空気中に水分を保持できなくなり水になってしまう現象。
常に結露ができていると、窓周辺の湿気やカビの原因になってしまうこともあります。
二重窓なら外気に触れている窓と内側の窓の間に層ができるため、冷えた空気の侵入を防ぎ、結露を抑えられます。
防音効果がある
壁や屋根と比べて薄い素材でできているため、家の中でもっとも音を通してしまうのが「窓」。
二重窓であれば2枚の窓の間に中間層ができるため気密性が上がり、外からの騒音はもちろん家の中からの音も防ぐことが可能です。
具体的に解説すると、窓枠の隙間から侵入してきた音を窓と窓の間の空間で拡張させることで音のエネルギーを弱められます。 そのため、室内に入り込む頃には音量が小さくなっている、という仕組み。子どもがいる方やピアノなどの楽器を弾く方は、二重窓だと安心して音を出せるでしょう。
防犯効果がある
二重窓は防犯効果も高まります。
窓ガラスを割って家に侵入する被害は、無締りの窓に次いで多いというデータがあります。
一枚窓はガラスを1回割るだけで侵入できてしまいますが、二重窓は2回ガラスを割らなければならないため、その分、侵入に時間がかかってしまうのです。
外窓に強化フィルムを貼れば更に窓ガラスが割れにくくなり、被害に遭うリスクを効果的に減らせるでしょう。
警察庁の住まいる防犯110番では、侵入に5分以上かかると侵入者の7割が諦めるというデータが出ています。
二重窓であれば侵入に時間がかかるため、ターゲットから外れる可能性が高まるでしょう。
※参照:警察庁住まいる防犯110番「侵入者プロファイリング~心理と行動③」
二重窓のデメリット
メリットが多い一方、二重窓には以下のようなデメリットもあります。
設置を考えている方は参考にしてください。
設置費用・リフォーム代が高い
窓を設置する場所にもう1つ窓が必要になるため、二重窓は一枚の窓と比べて費用が高くなってしまいます。
リフォームで二重窓(内窓)を設置しようとした場合には、工事費用の他に窓ガラス代がかかってしまうため注意が必要。
内窓の価格は大体1~5万円程度ですが、素材・サイズによっても価格は変わります。また、既存の窓を廃棄する場合はその費用も負担しなければいけません。
掃除が大変
当然ながら、二重窓は2枚分の窓の掃除が必要。
また、二重窓は窓と窓の間に空間ができるため、その間の掃除もしなければなりません。
外側の窓は外気に触れる部分なので、砂やホコリによる汚れが付きます。
対して内側の窓は手垢やタバコのヤニなどの汚れがついてしまいます。
外側と内側では汚れの性質が違うため、掃除の方法もそれぞれ異なる点にも注意が必要です。
開け閉めの手間が増える
二重窓の開け閉めは2回行う必要があります。
換気や掃除の度に2回も窓を開け閉めするのは手間に感じるかもしれず、利用頻度が高い窓には安易に二重窓を取り付けない方がいい場合も。
春や秋など気温が安定している時期は、内側の窓を開けたままにすればひとつ手間を減らせるでしょう。
設置には制約がある
場所によっては、二窓枠の奥行きが足りず内窓が設置できない・室内側に窓がはみ出してしまうといった可能性があります。
設置するには内側にある窓の間隔を広げるための「ふかし枠」が必要となります。
また、上げ下げ窓・内倒し窓・天窓には二重窓の設置はできないため、注意しましょう。
工事に時間がかかる
二重窓を設置する場合、工事に時間がかかる点もデメリットのひとつ。
工事には1つの二重窓につき1時間程度かかります。
複数の窓を二重窓にする場合はその分時間がかかってしまうでしょう。
ふかし枠が必要な場合は更に時間がかかってしまうので、注意が必要です。
二重窓には補助金制度が利用できる!
二重窓の設置には補助金制度が利用できる場合もあります。
補助金制度には国が行っているものだけでなく北海道独自の制度もあるため、うまく利用して安く工事を済ませると良いでしょう。
国の支援については、以下のものがあります。
グリーン住宅ポイント制度
新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ経済の回復を図るために導入された制度。
高い省エネ性能を有する住宅に対し、商品や追加工事と交換できるポイントを発行していました。
新築住宅の建設や購入、リフォーム工事にも適用でき、二重窓の設置でもポイントが発行されていました。(2021年12月15日時点で受付終了)
こどもエコすまい住宅支援事業
2022年11月28日に終了した「こどもみらい住宅支援事業」に続き、2022年11月8日から「こどもエコすまい支援事業」が始まりました。
「こどもエコすまい支援事業」は、子育て世代や若者夫婦世帯を対象に行われている支援事業。
高い省エネ性能を有する新築住宅の購入や省エネリフォームに対して支援が行われており、二重窓の設置にも対応しています。
窓の大きさによって、1箇所当たり15,000~31,000円までの補助金をもらうことが可能。
1ヶ所ずつ補助金がもらえるため、費用を抑えてリフォームができます。
※着工日が2022年11月8日~交付申請まで(遅くとも2023年12月31日)が対象
北海道独自の補助金制度には以下のようなものがあります。
市ごとに補助制度が設けられているため、お住まいの市に確認してみるといいでしょう。
札幌市住宅エコリフォーム補助制度
札幌市では、例年、窓や壁などの断熱化工事やバリアフリーに対して補助制度を受けることが可能。
窓の断熱改修をする場合、窓の大きさにより1ヶ所7,000円~18,000円まで補助が受けられます。
2022年に2回の抽選が行われ、5月上旬と9月上旬に申し込み受付がありました。
2023年の案内はまだですが、気になる方は札幌市のHPを確認すると良いでしょう。
※参照:札幌市ホームページ「札幌市住宅エコリフォーム補助制度」
函館市住宅リフォーム補助金
函館市では、例年、バリアフリー化や断熱化、耐震化の改修工事に対して費用の一部を補助しており、対象額の合計が30万円以上の工事で利用可能です。
補助率・補助限度額は対象額の合計20%以内で、限度額は20万円までです。毎年5月上旬に函館市のHPにて案内されます。
網走市住環境改善資金補助制度
網走市では、例年、長寿命化や省エネ化や子育て環境改善などに関して工事費用の一部を補助してもらえます。
補助金額は以下の通りです。
<ul><il>一般世帯:補助対象工事費の10%(上限10万円)</il></ul>
<ul><il>子育て世代:補助対象工事費の10%(上限20万円)</il></ul>
受付期間は、毎年4月1日から次年度の3月31日までです。
予算が上限に達した次第、締め切りとなります。
二重窓に使われるガラスの種類
二重窓に使われるガラスにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
単板ガラス
単板ガラスは、昔から使用されている一般的なガラスを指します。
単板ガラスには透明のものから凹凸付き・不透明なタイプなど様々ありますが、ガラスとしての性能はほとんど同じ。
二重窓のガラスを単板ガラスにすれば、費用を安く済ませられます。
複層ガラス(ペアガラス)
複層ガラスは、2枚のガラスで中間層が作られているガラス構造の総称。
優れた断熱性能を持っているのが特徴で、中間層には乾燥空気やアルコンガスが入っています。
高断熱複層ガラス
高断熱複層ガラスは2枚ガラスの間に中間層があり、室内側のガラスに特殊金属膜(Low-E膜)がコーティングされているもの。
一般複層ガラスの1.5倍の断熱効果が特徴です。
遮熱高断熱複層ガラス
遮熱高断熱複層ガラスも2枚ガラスの間に中間層があり、室内側に3mm厚の特殊金属膜が加工されています。
遮熱効果が高いという特徴があり、太陽熱を取り入れつつ暖房エネルギーをより外に逃がしにくい構造となっています。
真空ガラス(合わせガラス)
真空ガラスは、2枚のガラスの間が真空になっているもののこと。
複層ガラスの一部ではありますが、他の種類とは異なり中間層には何も入っていません。
断熱性能が高く、結露防止効果もあります。
北海道で二重窓の家を建てるなら「Low-E」ガラスに注目
北海道で二重窓の家を建てるなら、室内側のガラスに特殊金属膜が加工された「LowーEガラス(ロウ・イーガラス)」がおすすめです。
Low-Eガラスはガラス表面にLow-E膜と言われる特殊な金属膜がコーティングされており、太陽の「放射熱」を防ぐ効果があります。
日差しの当たりやすいリビングなどにLow-Eガラスを使えば、夏の暑さや冬の寒さが軽減できるでしょう。
Low-Eガラスを取り入れた快適な家を手に入れたいと考えるなら、ぜひ豊栄建設にご相談ください。
札幌市の施工棟数NO.1※の豊栄建設は、本当に欲しい住まいを納得できる価格で提供するために「品質」「価格」「サポート」の三位一体で家づくりに取り組んでいます。
北海道の建築会社ならではの豊富な実績とノウハウで、北海道に住む方に快適で安心な機能性の高い住まいをご提供し続けています。
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気になる方はぜひお気軽にお越しください。
※豊栄建設株式会社とグループ企業であるロゴスホームの戸建住宅の実績(2021年1月~12月)/住宅データバンク調べ