札幌で一戸建てのオール電化住宅を選ぶ理由とメリット・デメリット
札幌でオール電化の一戸建てに住むメリット
光熱費の基本料金の支払いがラクになる
オール電化住宅であれば、光熱費が電気料金に一本化されるため支払い管理が楽になります。一方、ガスと電気を両方使う場合、それぞれに料金が発生するため、片方を支払い忘れてしまいヒヤリとする場面もゼロではありません。
またオール電化住宅にすると、ガスの基本料金が発生しないため、光熱費を節約できます。住宅金融支援機構の「2022年調査資料」によると、土地付き注文住宅の平均面積は112.5平米です。これをもとに北海道ガスが公表する料金一覧を参考にすると、ガスの基本料金は2,013円程度。気温が安定した時期に、暖房器具をはじめとしたガスの使用に相当する設備を使わない場合、一か月あたり2,000円程度の節約に繋がると言えます。
※参照:
住宅金融支援機構|2022年度フラット35 土地付注文住宅融資利用者の主要指標
https://www.jhf.go.jp/files/400366726.pdf
北海道ガス|料金表一覧 一般料金
https://www.hokkaido-gas.co.jp/home/ryo-kin/menu/ryokinhyo.html
夜間の電気料金が安い
オール電化向けの料金プランは、夜間の電気料金が安く設定される傾向にあります。仕事や学校などで日中家を空けており、夜間の電気使用量が多い家庭と相性がよいでしょう。
その反面、日中の電気料金は割高な点に注意が必要。日中お湯を使う場合には、電気代が安い夜のうちにお湯を蓄えて、そのお湯を使うことで光熱費を削減できます。家庭では夜間に上手く電気を活用することで、メリットの最大化を図れるでしょう。
キッチン周りの利便性が上がる
オール電化住宅では、電磁調理器やIHクッキングヒーターなどをキッチンにあらかじめ取り付けます。ガスコンロだと凸凹があるため汚れを落としにくいですが、オール電化だとフラットな仕様になり掃除がしやすく、お手入れが簡単。調理器具の安定感が上がるだけでなく、吹きこぼれの未然防止といった安全機能が付いているケースも多いため、調理中のキッチン周りの利便性が上がります。
ガスや火の事故が起こりにくい
オール電化住宅は調理や給湯、暖房にガスを使わないため、ガス漏れやガスの不完全燃焼による一酸化炭素中毒の発生リスクを抑えられます。また、調理に使うIHクッキングヒーターは調理器具そのものに熱を発生させる仕組みなので、火を使いません。ヒーターに調理器具を置いていなければ発熱しないため、直火による衣類への着火を防げます。
暖房や調理のために住宅内で火を使わないため、消し忘れによる火事のリスクを抑制します。火の扱いに注意が必要な小さなお子さんや高齢者のいる家庭でも安心して暮らせるでしょう。
札幌でオール電化の一戸建てに住むデメリット
導入コストが高額になる
IHクッキングヒーターや電気給湯器などは、ガスを使用する機器と比べて導入コストが高額になる傾向があります。
例えば、電気給湯器のエコキュートの設置費用には45~70万円程度。対して、ガス給湯器の場合は、20万円程度の設置費用が相場とされています。各商品の本体価格や料金プランによって異なりますが、条件によって数十万円以上も導入コストに差が生まれてしまうのです。
※参照:EDION エコキュートとは?ガス給湯器との違いや導入のメリットは?
https://reform.edion.jp/blog/blog008/
調理器具に制限がある
IHクッキングヒーターでは、鉄やステンレス、ホーローなど使える調理器具が限られます。アルミや陶磁器、土鍋、耐熱ガラスなどで作られている調理器具は使用できない場合がほとんどなので、手持ちの調理器具がガス火専用の場合は買い替えなければいけません。また、ガスコンロでの調理とは違い、IHクッキングヒーターでは鍋やフライパンを振る・傾けると火が通りにくくなります。ガスコンロでの調理に慣れている人は、はじめのうちは使いにくいかもしれません。
昼間の電気料金が高くなる
夜間の電気料金が安く設定されている反面、オール電化の日中の料金設定は割高。明るい時間帯での家電利用が多い場合、光熱費が高くなる可能性があるので事前に対策しておきましょう。
例えば、照明器具にLEDを使用したり、古い家電を省エネ性能の高いものに買い替えたりすれば節約に繋がります。夜間に電気を溜めて昼間に使える蓄電池の設置も検討してみるとよいでしょう。
停電すると影響が大きい
オール電化はすべての機能を電気でまかなっているため、停電が起きると「お湯を沸かせない・調理ができない・空調を使えない」など、ライフラインに大きな影響が出てしまいます。冬場の寒さが厳しい札幌では最悪の場合、命にかかわる恐れもあるため、事前の対策が必要です。電気を使わないカセットコンロや石油ストーブ、使い捨てカイロ、毛布など、電気不要の防寒グッズは必須。導入コストは高額ですが、貯めた電気を停電時に使える蓄電池の設置も検討してみるとよいでしょう。
オール電化と都市ガスはどんな違いがある?
オール電化は光熱費の管理をシンプルにできますが、昼間は電気料金が割高になり、停電などの災害でライフラインが止まれば大半の設備が使えなくなるリスクがあります。
対して都市ガスはガス管の引き込み工事が必要なため、対応エリアは限定的です。使用すると光熱費の管理が少し手間になります。しかし公共料金なので急なガスの値上がりの心配は少なく、停電時にもガスが使えるといった災害の備えにもなるのが強みです。
都市ガスとオール電化にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、併用することでそれぞれの利点の最大化が可能です。災害時にもすべての機能が使えなくなるリスクを抑えつつ、電気料金が高騰した際の光熱費への影響にも備えられます。
これから新築を検討している人は、自身や家族のライフスタイルを考えたうえで、オール電化・ガス併用のうちメリットが大きい方を選びましょう。