スノーストッパールーフ(勾配屋根方式)とは?無落雪屋根と異なる?
スノーストッパールーフ(勾配屋根方式)とはどんな屋根?
スノーストッパールーフとは
スノーストッパールーフとは雪止め機能と一体化した屋根材で、ステイルーフとも呼ばれます。
雪止め部分に雪をとどめておくため、一方向に傾斜がついた流れ屋根や、2つの傾斜面で作られた三角屋根でも雪が落ちません。 屋根にとどまった雪の処理は雪解けを待ち、雪解け水は軒先ではなく屋根の側面(妻側)から流れます。
スノーストッパールーフは横長の鋼板を重ねる横葺き方式の屋根材のため、横に線が入った見た目になるのも特徴です。
スノーストッパールーフの施工手順
スノーストッパールーフの一般的な施工手順は、以下の通りです。
1.屋根部分の既存の板金の上に、下地材となる胴縁(どうぶち)を止めていきます。胴縁とは、木材や金属などで作られた、横方向に強度を持たせるための枠組みです。
2.胴縁の間にスタイロフォームという断熱材を敷き、断熱施工をします。
3.スタイロフォームの上にアスファルトルーフィングという防水材を敷き詰め、屋根からの雨漏りを防ぎます。
4.軒先側からスノーストッパールーフを施工します。
5.雪解け水を流す水勾配を左右どちらかに取り、完成。
スノーストッパールーフに関するトラブルに注意!
スノーストッパールーフに起こりうるトラブルのひとつが、「すが漏り」です。
すが漏りとは、屋根に積もった雪や氷により起こる水漏れのこと。
スノーストッパールーフは「ハゼ」と呼ばれる金属板を折り曲げた接続部分の高さが通常よりも高く、接続部分の処理が悪いと水が入ってきてしまいます。
すが漏りにより、壁と屋根との立ち上がり部分の木下地が腐ってしまうこともあるため、信頼できる施工業者を選びましょう。
無落雪屋根とは?を学ぼう
無落雪屋根とは
無落雪屋根とは、雪が落下しないように設計された平らな屋根のこと。雪を自然に解かして排水し、解けた雪を排水する樋(とい)に、電熱ヒーターを備えて凍結を防ぐ工夫もされています。
無落雪屋根と呼ばれるものは、スノーダクト方式(M型屋根)・フラットルーフ方式(フラット屋根)・勾配屋根形式(スノーストッパールーフ)の3種類。それぞれの特徴や仕組みは以下の通りです。
・スノーダクト方式
屋根が逆M字型で、中央にスノーダクトとヒーターがあり、雪解け水を集めて流します。中央に集まる水が屋根の端から流れるため、つららが発生しにくいのが特徴です。
・フラットルーフ方式
ほとんど平らな屋根ですが、わずかな傾斜があり、雪や雨水を排水樋に流すように設計されています。
・勾配屋根形式
既存の三角屋根に雪止めを設置する方式。スノーストッパールーフのほか、軒先に融雪ヒーターを設置して雪を溶かし、排水樋に集める方法もあります。
無落雪屋根のメリット
無落雪屋根は、除雪作業の手間と危険を省けるのがメリット。 雪を自然に溶かす仕組みのため除雪作業が不要で、屋根からの転落や落雪事故を減らせます。
無落雪屋根のデメリット
無落雪屋根は雪が屋根に積もって建物に大きな負担がかかるため、建物の耐荷重能力を確認する必要があります。 また、雪解け水や雨水の排水に関する施工と定期的なメンテナンスが必要。リフォームで無落雪屋根を採用する際は、建物全体の構造を見直す必要があるケースもあります。
無落雪屋根の相談は、信頼できる施工会社へ
スノーストッパールーフの施工にはトラブルが生じることもあるため、より慎重に信頼できる業者に依頼すべきです。
札幌市で住宅建築確認申請数No.1※の実績を持つ豊栄建設なら、高い満足度をお約束いたします。 住まいに関するお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
※北海道住宅通信社「住宅データバンク調べ」(2021年1~12月/関連会社の戸建注文住宅の合算値)