Vol.16 カラフルなおばけ

ある日、リコが変な夢をみたと言う。

 

すっごくカラフルな
鬼みたいな?
いや、おばけかな
なんかそんなのが出てきたの

カラフルなおばけ?
え、それで?

そのおばけみたいのと一緒に
ブランコこいだんだー
空もカラフルだったなー
柄がいっぱいなの。マリメッコみたいな
バキッとした色の組み合わせの柄がいっぱいの空

リコ…それは…
家づくりが影響してるんじゃないか?
俺はそう思った。

 

 

間取り(家の大きさ)がほぼ決った後は
住宅設備(キッチンやトイレ、照明など)を決めながら
内装(壁や床や扉の色、素材など)の検討にも入る。

これまでの打ち合わせを通して
ICの山田さんは俺たちが好む素材
好む色なんかをだいたい把握してくれている。

打ち合わせの前になると、トイレはこの色とこの素材かな、玄関タイルはこれか…これかな、と資料を作って準備してくれて、打ち合わせの席でそれを見せてくれる。

話はそれるが、山田さんが担当しているのは我が家だけじゃない。同時進行で何軒もの家づくりを行っている。こりゃあ、すごいスキルですよ。設計の佐藤さんだって、いくつも同時進行しているわけなので、脳みそどうなってるんだろう。脳のなかに小部屋がいっぱいあるんだろうか。なんてバカげたことを思ってしまう。

話を戻そう。

で、事前に俺たちの家のために
セレクトしてくれたものを見せてもらいながら
最終的には

 

これで

 

と、決めるのが俺たちの仕事。
もしイメージと合わなければ

 

もっとバキっとした感じで

 

とか

 

なーんか違うんですよねー

 

などと、さらなる提案をお願いする。

どっちにしろ、大変な作業です。

ラボにいるので現物を見ながら色を決められるものが多数だけど
カタログで判断するしかないものも、ある。

つまり、ここへきて想像力ってのが求められるわけです。
あとは、決断力。

8/16(打ち合わせ4回目)>キッチンの扉の色をどれにしようか考えてるリコ。
床のサンプルも置いて、ブラックもいいなぁ
でも重たい感じになるのかなぁと悩んでる。

8/23(打ち合わせ5回目)>収納の棚の色決めるところ。
ユーティリティは白い方が、
清潔感もあり明るくなるのでいいですよ、と山田さん。
それ採用!

同じく8/23>玄関タイルの色決めるところ。
色によって玄関の雰囲気がずいぶん変わる、
汚れが目立ちやすい点はあるけど
これは明るくていい色ですよ、など説明を受けているところ。

ちなみに我が家はこの色にしました。

8/30(打ち合わせ6回目)>トイレの壁紙と床をどれにする?の場面。

我が家は2階にもトイレを作ることにしたので、
2カ所分の色を決めねばならない。

写真は1階のトイレだけ、アクセントにグリーンを入れて
1面だけ貼りわけては?という話をしているところ。

これ、いい色合いですよね!

床下換気の色も決めます。
リコが持っているのが床のサンプル。
床になじむように選ぶのが基本らしい。

 

と、まあ。本当にたくさんの色を決めた。

それが、冒頭の夢につながったんじゃないか?と俺は思った。

 

内装を決めていく工程は
想像力ってのが求められると最初の方に書きました。
あとは、決断力とも。

 

もう一つあります。

 

夫婦の役割分担…委ねる力?みたいなものかな、って。

リコが一目で気に入ったものは、リコの判断でGO。
リコが考え込んで迷ってる時は、口を出さずSTAY。
どっちがいいと思う?と聞いてきたら俺がCHOICE。

 

一目で気に入ってるのに「えー俺はこっちの色がいい」とか思っても言わない。
考え込んでる時に「こっちでよくない?」など話しかけて思考の邪魔をしない。
これかこれ、と2つまで絞った上で意見を求められた場合のみ、口を出す。

 

これ昼飯どこで食べよっか?って時にも
応用
してます。

 

家づくりを通して学んだ
俺たち夫婦の不文律。

 

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