Vol.19 スケルトンなんこぶん
この頃、予算のことでかなり悩んでいたと前々回書きました。
で。ちょっと、ある人に相談したんです。
T山さんと言って、豊栄さんの施工例取材を一緒に行ったりしてる人。
7月の頭だったかな。
「家を建てようと思ってるんすよ」
と打ち明けたとき
「モリー今年何歳になるんだっけ?よんじゅう?え、もう四十になるの?あ、そう…それはね、急いだほうがいいわ。えっと、まず土地から探しな。豊栄にすべきかって?そんな、家をどこで建てるかなんて、そんなこと後でいいから!まず土地!あと銀行も!どれぐらい借りれるか相談しとけ!」とアドバイスをくれた姉御。
機関銃みたいにしゃべり続けてくるのが、ちょっと苦手…なんだけど
言われるままに銀行にいき土地を探し、偶然にも豊栄さんの自社地を気に入った、という流れでここまできていることもあり。
この状況を切り抜ける豪快なアドバイス
もらえないかなぁと思った次第。
時は8月12日。場所はハウジングラボからも近い倫敦館というカフェ。
勝手にリンク貼れないので、気になる方はググってみてください。ラボ打ち合わせ終わったあと、休憩かねて寄ってみては?駐車場もあります!ケーキ美味いっすよ!パングラタンもおすすめ❤️
おっと。脱線。
話を戻そう。
この8月12日という日付は、リコがスケルトンにしたいと言い出し、ガツん!とあがった見積もりを見せてもらった、すぐあとの日でした。
次の施工例取材についてなど
一通りの打ち合わせを終えたあと。
僕が切り出す前に
T山さんから話を振ってくれました。
「どお?家づくり」
しめしめ。
相談のってもらいますよ姉御。
一緒に悩んでもらいますよ。
「ヤバいんすよ。スケルトン階段にしたいって言い出して、予算ギリまでふくらんでるんです。あれってすげー高いの知ってました?なんとかスケルトンやめさせる方法ないですかね」
リコが雑誌とかで見て気に入っていたこと、営業の板谷さんの助け舟も無力だったこと、予算maxなことを話したら
「だったら、もう、いいじゃんスケルトンで」
え?
「っていうかさ。スケルトンだけで予算そこまでふくらむ?まだなんかあるんじゃない?」
え!
もしかして…俺か?
「あのー。バイク3台あって。それをしまうためのガレージ、作るんです」
「ビルトイン?」
「はい」
「スケルトン2.5個分じゃん」
「…たしかに」
「1年の半分しか乗れないのにバイク3台って!そのバイク売ってガレージやめたら?」
むむっ。言われたくない!
バイクに乗らない人に言われたくないぞー!
「ほかには?」
「俺の本をしまうための本棚を造作してもらうのと、俺の書斎と。あと、俺いま植物いっぱい育ててるんですけど。その鉢を置くための棚と…」
「ざっくりスケルトン0.5個分じゃん」
おっしゃる通り。
「あのさ、モリー。リコちゃんのスケルトンがどうしたこうしたの前に、そこじゃない?」
確かに…
スケルトンなんて、かわいいもんです。
スケルトンを諦めさせないと!という思考になってたけど
とんでもない話だった。
俺だ。
俺のしたいこと、俺の夢の方が
単価が高い!
「まだ時間あるから。とりあえずmaxまで。借入の上限めいっぱいまでやりたいこと詰め込んで、最後に削ったら?いま選べないっしょ。まだ追加あるかもしれないんだし」
そうですね。はい。
「よし。じゃ、また聞かせてね!ばいばい」
この日の帰り道、俺が思ったことを
ありのまま書くと。
ほんとのmaxまで、あと200万ある。
まずはmaxまで行こう!
そして、最後に考えよう!
ってこと。
悪く言えば先延ばし。
でも、気持ちが楽になったのは事実。
この日のあと、化粧台が欲しいとか、コンロをドイツのハーマン製に変更したいとか、いろんなことがあったわけですが、このおかげで、おおむね優しく妻を見守ることができたし。
心に(まだあと200万いける)と余裕が生まれましたし。
何より、問題は俺にあると気づけました。
これ、おおきな収穫。